第2便:  〜「Mr.No.5」と呼ばれた男〜



 本格的にゴルフを始めてから、今年で既に13年が経ちました。ドライバーでティ・ショットをすることは、今でも私の突破出来ない最大の障害です。

 “このブランドのドライバーはすごくいいですよ!”、と友人が話すのを耳にするたび、私はゴルフのお店へ飛び込んで、すぐにその商品を買い求めてきました。しかし試してはみてもやはり駄目で、結局は倉庫に入れてそのまま寝かせる羽目になります。そのような恨みに満ちたドライバーは、10数本を下りません。

 ゴルフを始めてから今日まで、真剣にコーチに従って習うということはありませんでした。いつも練習場で、自分で試行錯誤しながら練習しています。全体のスィングはまずまずスムース、Follow ThroughとFinishは割といい方だと思います。ただしTake Backは足りなく、打つときはスピードが急に速くなり、Timingのコントロールが不安定になります。多分その関係で、私のドライバーは、良くなったり悪くなったりします。

 したがって長い間、特に重要な試合のときに、私は5番ウッドを使ってティ・ショットをしてきました。多くの友人たちは笑って皮肉まじりに、私をMr.No.5」と呼ぶようになりました。

 笑われても構いません。5番ウッドでティ・ショットをする時は比較的安定し、飛ぶ距離も210〜230ヤードあります。最も大切なのは、安全にボールをフェアウェアで置くことです。次に、打つときにはフェアウェイウッドかアイアンかに関係なく、打つタイミングは概ね同じなので、スコアは余り激しくアップダウンしません。今のハンディキャップは16で、自己ベストスコアは81です。

 私の職業はベンチャーキャピタリストで、本来なら「冒険的」で「投機的」な精神を兼ね備えねばなりません。しかし私のゴルフはむしろバンカーのように、「安定」し「保守的」なものです。どうもゴルフは、人間のもう1つの内面を反映してしまうようです。

 最近私のティ・ショットは少し進歩し、HONMERの4番ウッドを使うようになりました。ただし、1番ウッドを使って強く打ち、白いボールが空を突き抜け、300ヤードを飛んでいく日はまだまだ遠いようです。
               (S61 大学院経営管理課 林華明)


(あとがき)

 グリーン上のキャディ用語を、日本語、北京語、及び台湾語の対照表にしてみました(別表)。会員の皆様のお役に立てれば幸いです。